2014年9月22日月曜日

ほんとうの塩の話1 「減塩の誤解」



カラダにとって大切な塩。正しい塩の知識を学ぶことで健康な体が作られます。
「伝統海塩」の中には、とても多くのミネラルが発見されています。人間の体液である血液や羊水の持つ ミネラルの構成比率が海水の持つミネラルの比率とほとんど同じということが分かっています。 私たちが、生きていく上で欠かせない食用の塩とは、地球生命の母なる海のエキスであり、実は私たちの 血液と古代海水をむすぶ”へその緒”だったのです。 しかし、ある辞書によれば、塩とは「塩化ナトリウム(NaCl)」の俗称である」とのこと。でも、これは大 きな誤解なんです。
昭和 46 年(1971年)、法律によって日本で伝統的に行われてきた塩田式の自然な製塩法が廃止され、 全面的にイオン交換膜式という化学工業的な製塩法に切り替えられました。その塩は塩化ナトリウム濃度 がとても高い超高純度な塩となり、その当時は「工場の塩」とも呼ばれていました。
「健康のために減塩を」と言うことがいまや常識となっています。特に、塩は高血圧症の原因とされ、ま るで毒物でもあるかのような扱いを受けています。でも、これはとんでもない間違い! 医師や学者の方々が仰る「健康のために減塩」というのは「塩とは塩化ナトリウムである」と言う前提に 立っているのです。 確かに、塩には沢山の塩化ナトリウムが入っています。けれども、塩化ナトリウム純度が低い昔ながらの 「伝統海塩」には、ナトリウムだけでなく、カルシウムやマグネシウム、カリウムなどのミネラルも同時 に含まれています。
健康な「伝統海塩」は、血液やリンゲル液のミネラルバランスに近いのです。 ナトリウムは塩にだけでなく、化学調味料(グルタミン酸ナトリウムやイノシン酸ナトリウムなど)をは じめとした多くの食品添加物にも含まれています。肉や魚などの動物性食品にも多く含まれています。 逆に植物性食品には、ナトリウムと対になって働き、いっしょに排泄されるカリウムが多く含まれていま す。つまり、仮にナトリウムが高血圧症に関わっているとしても、短絡的に減塩するのではなく、塩の品 質と食生活全体で考えることがとても重要なのです。 ナトリウムは決して人体に害があるものではありません。それどころかもっとも必要で安全なミネラルで す。
大切なのは、実は他のミネラルとのバランスです。 特に、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムのバランスが重要です。 塩の害を言うのなら、塩化ナトリウムの単独過剰摂取こそ問題にすべきことなのです。

参考文献:新谷弘実(2011)「水と塩を変えると病気にならない」マガジンハウス ドクターソルト研究所(2013)「正しい塩の選び方」日本食用塩研究所 

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